東京ディズニーリゾートではレストランの刷新が進んでいます。
レストラン自体のリニューアルや、サービス形態の変更など、効率化を重視した様々な施策が打たれています。
TDRのレストランが変わりつつある!?

東京ディズニーリゾートのレストランは大きな転換期を迎えています。
現在、混雑日にはパーク内のレストラン需要が高まり、店外にまで列が伸びることも少なくありません。
メニューの受け取りまで1時間以上の時間を要することもあります。

やっとメニューを受け取れても店内は満席、しぶしぶ寒空の下での食事を強いられるケースもあります。
このようなキャパシティ不足を解消すべく、両パークのレストランでは様々な施策が打たれています。
拡張でキャパシティ増

そもそも、レストラン自体をリニューアしてしまうケース。
東京ディズニーランドの「プラズマ・レイズ・ダイナー」は、「プラザ・レストラン」がリニューアルしてオープンしました。

メニューや内装が一新されたほか、カウンター席の新設や、ダイニングエリアを拡張することで、約190席を増やすことに成功しました。
サービスタイプの変更で回転数向上

東京ディズニーシーの「ドック・サイド・ダイナー」は元々「セイリングデイ・ブッフェ」というブッフェサービスのレストランでした。
その広い敷地を活かし、回転数の良いカウンターサービスのレストランとしてリニューアルすることで、飛躍的にキャパシティを向上させました。

「セイリングデイ・ブッフェ」は大人気のレストランでしたが、それをリニューアルしまでも、キャパシティを確保する必要があったということです。
メニューの提供方法を“紙皿”に変更

これまで、レストランの多くでは食器が使用されていました。
しかし、ここ最近紙皿への変更が急速に進んでいます。
東京ディズニーランドの「グランマ・サラのキッチン」、東京ディズニーシーの「ユカタン・ベースキャンプ・グリル」等、これまで食器を使ってきたレストランの多くが、紙皿へ変更しました。
キャストの負担軽減を図る

レストランの運営に切っても切れないのが“キャストの負担”です。
これらのリニューアルは現場キャストの業務を効率化することで、負担を減らすこと繋がっています。
中でも、食器が紙皿へ変更されたことで、洗う手間がなくなったほか、ゲストが食べ終えた後の処理をレストランのキャストが行わずとも、カストーディアルキャストなどがカバーできる点も大きな意味を持ちます。

レストランのキャストは自身の業務に専念でき、より効率的な人員配置が可能となります。
また、ゲストとしては、受け取ったメニューをレストランの外で食べた際も、後片付けはゴミ箱に捨てるだけ。
食べる側としてもメリットはあります。

求められる効率 失われる食の楽しみ

提供されるメニューが同じでも、それを取り巻く環境によって、“食”の楽しさは大きく変わります。
東京ディズニーリゾートのレストランは、どれも内外装にこだわりがあり、ストーリーまで設定されています。
もちろん。そこで使われる食器類もそのストーリーを成す1要素だったわけです。

このまま、どのレストランでも同じ紙皿で提供されてしまうようになると、なんとも言えない味気なさを感じることになるでしょう。
もし、東京ディズニーランドに新しくオープンする美女と野獣エリアのレストラン「ラ・タベヌル・ド・ガストン」のメニューが紙皿で提供されたとしたら、がっかりすると思います。
今後のレストランはどうなるのか

もちろん、レストランの効率化を推進していくのは大切です。
昨今の施策については否定しているわけではありません。
しかし、ゲストの体験価値とキャストの負担減を両立する“解”はまだ見つけられていないようです。
今後も東京ディズニーリゾートのレストランは変わり続けることでしょう。
ゲストもキャストも納得が行く形で改善が進んでいくことを望みます。
